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人は平等じゃないよ

人間には誰にでも平等の権利があって、平等に価値があって、みんな同じように幸せになる権利がある。

 

この日本で生きていたら、もしかしたらそういう前提で教育を受けて育ってきたと思う。もちろん俺もそうやって育ってきた。

 

でもさ、実際はそうでもないんだろうなって思うようになったのは、10代の頃。人間は全員間違いなく、神様に祝福されて命を授かってくる。でも、その瞬間からもうすでに平等ではない。権利も、価値も、幸せになれる可能性も、全部が平等に与えられているわけではない。当たり前の話だろ。

 

もちろん、自分の権利を多く獲得し、価値を高め、幸せになれるように努力する自由は誰にでもある。でもそれすら「保証」はされてない。そんな努力する自由すらもしかしたら奪われかねないし、油断すれば判断力を奪われて何かよくわからないものを食わされたまま死んでいくことだってありえるって俺は知ってる。

 

俺はずっと底辺で育ってきた。底辺って言葉を信じてない人が世の中の大半だろう。底辺がどんなことになってるかすら知らないまま、幸せに育ったガキなら「底辺なんて存在しない、人間はみんな平等ですう」とかほざくだろうさ。

 

でも、世の中が本当に平等だとしたら、貧乏で悪臭がするガキ時代の俺はあれほど差別されていたのか説明してほしいんだ。熱があって病院に行きたくてでも親はお金をくれなくて、ようやくぶん投げて寄こした小銭と保険証を持ってほんの9歳だった俺は病院に必死に歩いていった。でも、みすぼらしい身なりの俺を見て医者は言ったよ。子供だけで子供だけで来たら診察できないよ違う病院いきなって。そうかと思って玄関で靴を履いていると、俺に聞こえるように医者が言った。「見たか?くっせえガキだよ。早く出ていけよ」受付の若い女がそれを聞いてくすっと笑ってた。それは、こどもをからかう職場のささやかのジョークなのかもしれないけれど。

 

結局病院はどこにも行けないまま、家で1人で布団の中でうなって一晩過ごした。夢にはあの女のクスっていう笑い声が響いていた。そうか、俺はなんか生きてる価値ないんだろうな、そう思ったけど、悲しくはなかった。母親は熱を出して俺を責め続けた。

 

もし人の命が平等だとしたら、なぜ俺は半殺しのような虐待をされ続けたのか説明してほしい。平等なんだろ?親が悪いから?じゃあなぜそんな親から生まれたのか説明してほしい。

なぜ、20歳になるまえに、楽しい思いを知らないまま死んだあいつらがいたのか。なぜ大人になっていい女とセックスする楽しみも知らないまま、笑って遊んだ次の日には死んでいたのか。なぜ可愛がっていた犬を抱いたまま死んだあいつがいたのか。死にたくないと言いながら死んでいったあの子達がいたのか。なぜ幸せになりたいと願ったまま、白骨化して東京の橋桁の下でゴミに絡まって発見された俺の従姉妹がいたのか。

 

大人になった俺はあいつらにきっちり説明できる。「運が悪かったんだよ」と。努力するスタートにすらつけなかった底辺なやつらには、運が味方してくれなきゃ簡単に命を落とすんだよ。

 

こんなこと言ったって、どうせ笑うだろうね。運がよく育って、ニヤニヤして群れてるやつらには「スラム街って大変ね」くらいの認識しかない。でもだからこそ、この世の中には差別が溢れてる。そいつらは言う。「人間は平等です」と。アキラは差別主義者だと。でも、差別的な意識を持ってるのはどっちなんだ。

 

文字通り、俺はスラム生まれだよ。スラムなんて名前がつけばまだいい方で。嫌われ者の汚いガキ。

 

でも、俺は運が良かったと思う。自分を底辺だと認識するチャンスに恵まれたし、生き延びることができた、命が残った、そしてこんなクソでも努力すればそれなりにいい思いができるよと教えてくれる人たちがいた。不細工で貧乏で田舎の育ちで頭が悪い俺でも、顔が良くなるわけはないし出自は変えられないがいい思いは必ずできるって。

 

そして努力さえ継続することが許されたら、必ずカーストの上位に躍り出ることができるって。

 

 人はよく言うよ。「世の中綺麗事ばかりじゃない」って。でも底辺からしたら違う。

綺麗事を言いながら平気で人を貶めることができるやつらがたくさんいる。この世界は差別なんか沢山あって、そしてお前も俺もこの社会の底辺のクソなんだよって、そう言ってくれる大人はほとんどいない。

底辺だけど生きることは諦めるな、底辺からでも成り上がれるよって言ってくれる大人はほんとにいない。

底辺なんて存在しないよ、人は平等だよと言いながら、自分は底辺じゃないと思い込まされ努力する危機感と自由を奪っていく。

 

綺麗事で本質を隠してお綺麗に生きてるお坊ちゃんお嬢ちゃんが、黙っていれば俺はあんたを常識というオブラートで包んで攻撃してくるんだ。思考停止した特権意識のあるやつらが、悪気なく俺らの命を奪いにやってくる。

 

今、底辺にいると自覚してない人に言うけどさ

今後、日本に移民やよくわからない最底辺の乞食がなだれ込んできたら、あんたの仕事は大丈夫なのか考えたほうがいい。自分の仕事に誇りがあればフリーターでも底辺じゃないとか平和ボケしてる間に、誇りなんか関係なくその仕事を安い賃金で奪われるだけ。貧困層を相手にした商売は、見たこともないような乞食で埋め尽くされる。風俗嬢とか気取ってるうちに風俗はスラム街の売春宿と変わらない状態になる。不潔と暴力で圧倒される。仕事も金も住む場所もなくなれば、誰だって暴力的になる。

あの震災のときだって、略奪もレイプもあったよ。ないって信じたいやつらがいて、日本を美化しようとすればするほどムカついてるやつらが確実にいる。日本人の礼儀正しさだの秩序だの、海外の反応なんてネットで検索して喜んでるやつらは絶対信じたくない光景があったよ。

 

こうして書くと、笑ってる甘えたお坊ちゃん面が目に浮かぶよ。そんなの妄想でしょって。オカルト雑誌の読みすぎじゃないのwってね。アキラの作り話じゃないのwって。

 

残念ながら、底辺層は自分が底辺だとは気づかない。その気付きさえ奪われて、努力する自由すら手にできない人が沢山いるよ。人は平等ですという刷り込みをされ、お客様は神様だと教えられては低賃金でクソ客に嫌がらせされながらも頭を下げ続けるのが正しいと思い込まされ。母親がフルタイムで働くと子供が可哀想だとか刷り込まれては、「扶養の範囲内」で働いては貧乏を極めてる。

人間は平等なんかじゃねえよ、こんな馬鹿なことはやってられねえよ、俺は成り上がってやるよって言える発想の自由すら奪われて。

 

人間は平等じゃない。だから、もしかしたら自分が日本社会のカーストの下にいるかもしれないと認識できたらものすごくラッキーなことだ。そこから誰がなんて言おうと努力する発想が生まれる。発想が生まれたら、あとは行動するだけ。孤独になるだけだろうけど、一人きりで努力すれば必ず金も自由も女も手に入るよ。

 

だからこそ、俺は底辺には同情はしない。俺はどの角度からも徹底的に差別主義者だよ。やらないやつは死ねばいい。

だが、ハートが死んでなければ、底辺だろうと成り上がれる。ハートが死んで脳みそ馬鹿になってれば、もう手遅れだけどな。