愛とは貢献のこと

もう随分オトナになっていたような気もするけど、今と比べたら、また未熟だった。

不安ばかり抱えて毎日生きていた。自分が生きることだけで必死で、もっと気を配れることがあった。あんな言い方じゃなくて、もっと違う言葉があった。


たくさんの言葉を知っているのに、見当違いでひどく聞こえる言葉を使っていた。

もっと子どものように笑ってそこにいることも出来たのに、俺は、ラムレーズンのジェラートを口に運びながら、不安で泣きたい気持ちだった。

22時が過ぎたころ、俺は言う。

いくね、と。

手を振って、高速道路を飛ばす道すがら、泣いた。今日一日を必死に生き延びることで精一杯だった。


でも、ありがとうっておまえは言う。次第に返信の間隔が遅くなるメールに、俺は感謝する。

闇を裂くように車を走らせながら、思う。やっぱり、愛とは貢献だよなって。滅私奉公だよなって。自分の生活も犠牲にして身を捧げてくれる誰かがいることに、深く深く感謝した。


不安で、未熟な俺が少し変われたのはそこだった。一人きりで生きていたら、何も変わらない。強くなるためには、勝つことではなく、負けることのほうが大切なんだと。幸せに気づくためには、してもらうことではなく、いかに自己犠牲をして身を捧げたかだと。

強さも幸せも、不安ではない毎日も、捧げるような生き方のなかにあるんだと。ありがとうって言えることに強さがあるんだと。


愛とは貢献のこと。


不安ばかり抱えてるのは、愛とは何かを知らないから。



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