間違ったプロ論の押し付けが、あんたを失業者にする

よくsuburbiaブログでは「プロ」って言葉が出てくるよね。

セックスにまでプロをつける有様だけど、よくまあプロって単語が出てくる。たぶん「クソ」の次に出てくるのが「プロ」、次に「愛」だと思う。

 

そのプロって言葉。一般の社会生活ではちょっと使い方に注意が必要だなと思う。または、プロって言葉を耳にしたら一回は冷静によく聞いてみたほうがいい。

 

結論を言うとね、間違った人が、間違った意味でプロを押しつけてくると、色んな人が不幸になるだけなんだ。

 

どういうことかというとね、こんな状況って想像できると思う。

 

たとえば、ファミレスの従業員だとして。ファミレスはファミレスでも、深夜になると底辺民がうじゃうじゃ集まってきて何時間も居座るような安い店だよ。ドリンクバーがあったりするところ。

当然、そういう客層だからクレーマーもいる。どう考えても従業員の自分は悪くない。落ち度がない。でも客はぷんぷん怒ってる。

普通に考えたらそういう客を店は切るべきだよな。

 

でも現実はそんなことは絶対しない。とりあえず従業員は謝る。頭ひとつじゃ足りないって言うから、店長も出てきて謝る。そして誠意見せろと言われて飲食代無料にしたりする。

問題はこの後。ウンコみたいな店長は従業員に言う。

「おまえはプロじゃない」と。叱責するわけだ。

 

プロはどんなお客様も満足させられて当たり前だ、だからおまえはプロじゃない、と言うわけ。

従業員は思う。

「プロってなんなんだ、辛いな」

でも店長が言うんだからと、「プロ」であろうとする。サンダル履きでレストランに来るような客に愛想を振りまき、何を言われても無理を通そうとする。クレームが来たら負け、クレームを起こす従業員はアマチュア、そう思い込まされて、必死に底辺客のご機嫌伺いばかりする。

そのうち、まともな客を待たせて底辺客の要望に必死に答えようとする。

 

そして必ず心が折れる。社会人として間違ったプロ論を押しつけられ、プロであることに激しく抵抗感を覚えるようになる。そして、頑張ってた仕事も辞めていく。

 

同じようなことって、何の仕事でもありえるよね。俺もあるよ。20代の始め、営業の仕事で理不尽な客を拒否したら、プロじゃないと言われたよ。そしておっさんの上司にこう言われたっけな。

「どんな客でも売ってくるのがプロだ」なんてね(笑)

言ってるおっさんはプロではなくただの会社員だったから滑稽なもんだ。

 

プロであるというのはそういうことじゃないよ。

 

プロとは、「断ることができること」とイコールだと思ってる。

自分の能力ではできない、その要望は自分では答えられないので、お引き取り願うこと。それがプロの絶対条件だと思うけどな。

それはいい意味でも悪い意味でも。

 

緊急時に人の命を救うのが使命の救急車の隊員であっても、タクシー代わりに救急車呼ぶようなやつのご機嫌を取るのはプロじゃないだろ。満足させなくてもいい相手もいると理解するのがプロで。それでいくら相手が激怒しようと、できないもんはできない、とダメ押ししてくれるのがプロの上司でしょ。

 

もし、やってあげたくても、状況的にも技術的にも物理的にも絶対無理だとするなら、できないと伝えたり、違う手段を提案するのがプロであって。どうしても無理なら諦めてねって言うのもプロ。

自分の店の客じゃないなら断るのもプロ。自分の店の従業員を奴隷にさせないように守るのがプロの上司。

 

・・・のはずだって、まともな人なら分かってるはずだと思うでしょ?

 

でもねえ、この日本にはまともな人って、すごく少ないみたいだよ。

間違ったプロ論とかプロ根性論で、どんどん民度が下がってるのがこの日本らしくて。

 

俺、風俗の仕事をしていたとき、それも俺がまだ若かった時に、当時の経営者にすごい人がいたんだよ。

間違いなくプロだった。

風俗客ってまあ、金払ってるって思うからなのかメチャクチャなことも要求するんだよ。礼儀がなってない、口の利き方ができてない、俺は客だからまずは膝をついてございさつするのが当たり前じゃないのか、とか、色々ね。

それを風俗嬢に言わず、店に電話かけてくる客は多いんだ。

電話で怒鳴り散らし、次はその女をレイプしてやるからなとか言い出す男もたまにいたくらいだ。

普通のサラリーマンなんだけどね。

 

その時、経営者が言うのはこうだった。ドスの効いた低い声して丁寧に言うんだ。

 

「お客さん、風俗にあまり多くを求めないでくださいよ」

 

それで客は電話を切る。もちろん二度と客としては来ない。ネット掲示板では経営者に恐喝されたとか必ず書かれるんだけど。それを信じて騒ぐギャラリーの群れもいるんだけど。「俺が突撃する」と威勢のいいこと書いてるやつもいるんだけど。

 

結果、誰も来たことがない。来るわけがないしね。

 

昼の仕事も同じだ。毅然と断ったり、客を選別するようにして取引を辞めてしまえば、ぐちゃぐちゃ文句を言うやつはいる。でもいいんだ。おまえは客じゃないって言ってもいいんだから。

 

上司が馬鹿で間違ったプロ論を押し付けるなら、直接はっきり言ったほうがいい。おまえはアマチュアだって。上司も怒り狂うだろう。でもいいんだ。そいつはいずれ上司じゃなくなる。

 

間違えたプロ論に折れてしまえば、いずれ仕事を失うのは自分なんだから。

 

繰り返すよ。

 

間違えたプロ論に折れてしまえば、いずれ仕事を失うのは自分なんだからさ。