金の稼ぎ方で人生の色が変わる

最近、思うところがあってCROOZブログも更新している。いろいろやりにくかったんだけど、ここでしか発信できないことがあって、ここでしか書かない文体もあるので、あえて書こうとしてるよ。2009年から断続的に続けているブログなので良かったら読んで下さい。

 

昨日書いたのはこの話題。

blog.crooz.jp

 

最近、2人の社長をどうしても比べてしまう。ビジネスだけではなく、人間として、生き方として。残念ながら1人はとても居心地がよく爽やかで、1人は威勢はいいけどおっさんがうんこした後の便所のような不快な空気を感じる。

 

俺が多少付き合っている社長がいる。60代。業績もずっと右肩上がり、従業員も増え続けている。仕入先の企業はみんな社長にへーこらしている。

俺も最初はすごいやり手なんだなと思っていたし、正直、この社長に何か恩を売って俺の利益になるものを引き出したいと考えていた。

ある日、俺はこの社長に見込み客を紹介したんだ。リテールの業種なので、普通の会社員だった。

お客さんを会社までお連れして、担当の営業マンに紹介をした。それで俺はさしでがましくならないように口を出さないようにしていた。

その時、俺はまだ信じていたんだ。取引先からの紹介で、しかも見込みの濃い紹介。俺とお客さんの信頼関係もある。だから営業マンはご縁に感謝をし、一生懸命お客さんに尽くし、みんなにとっていい結果になるように取り計らってくれるだろうと。営業マンも一応、肩書がついているし、ド素人じゃない。

 

でも、紹介したその日、営業マンから何の連絡もない。あれ、どうしたんだろうなって俺は思っていたんだが、一週間しても何もない。気になって俺はお客さんの方に連絡をしてみた。

「あれから、お話は進んでますか?」と俺。

「ああ、あの会社の人、あの日から何の連絡もくれないんですよね。」とお客さん。

「え?あの日は何をしたんですか?」

「あの日はなんかざっと説明を受けただけですよ。気になったことがあったら連絡くださいって言われました。それっきり」

「営業マンは●●さんに、詳しい打ち合わせをするアポをいただこうとしなかったんですか?」

「そうです。私はお客さんとしてふさわしくないということでしょう。」

 

呆れるとはこのことだ。ふさわしくもなにもない。お客さんは平均以上の収入があり、一方、その会社の商品は低価格を売りにしたものだった。

営業マンは俺の紹介が迷惑だったのか、俺の紹介は基本相手にしないということなのか、なんて俺はつい思ってしまった。

俺の顔に泥を塗られたなとも思った。

 

さらに数日後、そこの会社の社長に会うことがあった。すると耳を疑うことをいい始めた。

「紹介もらったあの客、連絡つかないそうだ。どうなってるんだ?なんとかならないのか?ちゃんと手配してくれよ」

 

・・・お前ね。

ブチ切れそうになったけど、この社長にしてあの馬鹿営業マンありってことかと思って何も言わなかった。

 

その会社とはそれからもしばらくは薄く付き合っていたけれど、付き合いが長くなればなるほど気分が悪くなる。

従業員は取引先を見かけても、すーっと無視する。挨拶ができない。俺が大きな声で挨拶をすると、あたかも今気づきましたって顔をして、ぼそぼそと「・・・うさます」みたいな挨拶っぽいことを言っている。

従業員の服装も、とてもじゃないが営業マンじゃない。ノーネクタイでも結構なんだが、よれよれのチノパンや、サイズが小さすぎるか大きすぎるポロシャツ、足元はクロックス、髪は伸び放題。そして笑顔を作る習慣もない。言っとくが、これでリテールの商売をしているんだよ。

 

社長が得意げに言うのは、いかに客をひっかけて物を売りつけるかっていう小賢しいテクニックのことばかり。低価格を売りにしているのはいいんだが、チラシやDMのコピーを社長が考えているらしく、「いつまで高価格の会社に騙されたいんですか?」とか「それでも高額のローンを払いたいんですか?」とか、「それでも今のままがいいんですか?」などと、まともな神経をしていたら客に言うべきじゃないフレーズばかり。

 

DMを開封させるために、堅い異物を差し込んでおくといいとか。その異物はくだらないおもちゃだったりな。

とにかく、まともなことが何一つできない。

 

「客から紹介をもらうにはどうしたらいい?」と俺が質問されたとき、どう答えたらいいのか分からなかった。本来、紹介を頂くためには正しいプロセスを訓練しなければならない。もちろん、正しい仕事をし、信頼を勝ち得ているのが大前提だ。

 

その社長が言うのはこうだ。

「納品のとき、客が感動して泣けば紹介がでるはずだ。なんとかして泣かせる方法はないか。」

いやいや、笑いそうになるのを堪えていた。

「旦那さんに、奥さんから感謝の手紙を書いてもらって、読んでもらうのはどうだ」

・・・はあ。いいっすね・・・

 

紹介などその会社はほどんどない。客はただどこよりも安いから買いに来ている。客層もあからさまに貧困層だ。本来なら客にしちゃいけないほどの貧困層に次々契約させるわけ。

いやね、自分が社会から求めてられいるのは、安売り王だってことを気づけない。小賢しい小手先のテクニックを、業界のセミナーやら、コンサルから仕入れては、猿真似をする。

こうすれば客なんてこう動くだろう、みたいな発想しかない。

 

この社長はお世継ぎの社長なんだよね。二代目や三代目っていつもこうだ。コンサルタントが「もっと利益を出しましょう、もっと会社を大きくしましょう」っていう誘いにもろに乗っかって、滑稽なことをし、トライアンドエラーなんて言いながら大金をドブに捨てる。

世の中からは、小馬鹿にされているだけ。

 

下請け業者にはこんなことを言えばあいつら気分良くなる、とか相も変わらずそんな発想で人と接している。

 

・・・・・・・・

 

昨日、新年会で会った社長は俺に言う。

 

「コンサルはみんな、俺にもっと金を稼げと言う。社長は金の稼ぎ方が下手だと言う。だから俺は言ってやるんだ。金を稼いだらどうなるんだ?ってな。」

 

するとコンサルは何も言えない。せいぜい、「利益を出すのが会社の使命です、金を稼ぐのは銀行借り入れを個人保証している社長の義務です、雇用を増やすのが社会的責務です」と言うだけ。

答えになっていない。それはブラック企業が従業員を丸め込む屁理屈でしかない。

 

もちろん、必要な利益は出している。銀行も文句なく金を貸すだけの財務内容。従業員にも十分な給料を出せている。社長の年収も2500万円ある。不動産や別会社からの給料も1000万円ある。高額な所得税も払っている。節税のテクニックには興味がないので、いかがわしい保険屋や投資屋は門前払いしている。

独身の社長の自宅は事務所の二階だし、車も国産車。今以上の金があってもどうしようもない。お客さんにいいものを提供できればそれだけでいいはずだ。

 

「商売の本質を忘れ、必要ではない金を欲しがるとき、経営者は必ず人から笑われ、客からはそっぽを向かれるぞ。コンサルに煽られて拡大ゲームに乗っかるマヌケ達を見てみろ。」

社長がそう言うのを、誰かを思い出しながら聞いていた。

 

薄っぺらい拡大ゲームや、小手先の儲け話に簡単に乗っかったり、稼いでいる人を羨ましがってしまう人たちは多い。でもどうだろう、例えばネットワークビジネスで「成功」したとか言っている人は。個人的に数人知っているが、ものすごいコンプレックスを抱えている。まともな社会で地に足をつけて働いている人をものすごく嫌う。それは自分の仕事を誇れないせいだろう。会社員が「忙しい」と言うのを必要以上に攻撃する。忙しいという言葉に含まれる「社会からの信頼」にコンプレックスが刺激されるから。

 

仕事に関しては厳しい叱咤が飛ぶし、理不尽なことも言うけど、こうして新年会で集まっていると取引先も従業員もその家族も、みんなここで働けることが嬉しいのが伝わる。俺も取引先としてそういう気持ちだ。

 

感受性がポンコツになったやつらの、仕事ごっこにはげんなり。ビジネスごっこにはげんなり。

年収3000万円が必要なら3000万円を稼げばいい。一億円が必要なら一億円を稼げばいい。それは悪いことではない。

でも、その稼ぐ過程で、人から小馬鹿にされたり笑われたり、子供に誇れない金の稼ぎ方をしていると、いつかコンプレックスで苦しむよな。

もっとひどいと、前述の社長のように、こうやってブログで誰かが馬鹿にするような人間になってることにも気づかない。


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