能力が高くても死ぬほど努力しても成功しない人の特徴は

前回の続き。

 

能力が高いというのは、本質を見つめる能力だと思うんだけど、残念ながら、

本質を見つめる能力がある=仕事を成功させる能力がある、とは限らないんだよね。

 

なぜなら、本質というものが実は換金性が乏しくて、求められているのは本質ではなくて「それっぽいキャッチーな何か」だからだよ。

 

だからネットワークビジネスでも、「本質を分かってしまった僕」みたいな顔して平気で論理破綻を起こした説明をドヤ顔でする男が出てくる。それが本質から遠く離れていても、キャッチーであれば受け入れられる。バカみたいな嘘ばかり言っても、信者たちはうっとりとした顔で信じるもんだ。ネットワークビジネスの収入を「権利収入」とか大ウソついても、だれもその言葉の正誤なんか調べない。権利収入でもロイヤリティでもなんでもないのは、まともな知性を持っている人間なら分かるんだけど。

仮想通貨もそうだし、不動産投資なんてのもそう、太陽光発電なんかもそうだったね。

誰かに高収入を夢見させて何かを売り込む仕事の人は、知性が高いとうまくいかない。いや実は違うんだけどなwとか思いながらやっても、商売はうまくいかないんだよ。

 

本質を見つめる能力がある優秀な人間が、その手のビジネスに手を出すと、まあたいていは成功しない。売る側も、成功を夢見る側も。

優秀な大学を卒業して能力が高くて人脈もあって勉強熱心で知能も高い男が、23歳で会社を辞めて起業して、26歳には自己破産しているなんてよくある光景で。夜も寝ないで研究者のように勉強をし、セミナーにも投資をし、本も読み、ネットでも常に情報を漁り、家にいることがさぼっていることに感じて誰かとアポを取って夕食を一緒にして仕事の話をしたりね。それでも売り上げが落ち続けたり。

 

かと思うと、毎日誰かと酒飲んで、仕事なんか適当で、家に帰れば仕事なんかさっぱり忘れてテレビ見て寝てるような社長が、えぐいほどの売り上げを叩きだしていたりする。

 

それを「要領がいい」なんて言ってる人もいるけど、それは全く違う。

要領なんて人によってほとんど変わらない。自宅から駅まで行く時間なんて、要領がいい人も悪い人もほとんど変わらないのと同じで。

違うのはきっと、本質なんてどうでもいいから売れることしかしない、と決めていること。そもそも本質なんて言葉も知らなかったりする。

頭が悪くても十分なんだよ。

自分の商品を届ける人たちと同じ頭脳レベルであれば十分なので。

 

高い能力が必要な、医療や法律や金融系の専門家や、高度に専門的なエンジニア、研究者であれば、もちろんそんな社長のような生活を送っていたら結果は出せないだろう。それを届ける相手、それを使ってコミュニケーションする相手と同等の頭脳レベルであるのは本当に努力が必要だからだ。

難易度の高い仕事と、難易度の低い仕事の差はそこだ。

 

難易度というのは結果を出すための難易度ではなく、その職業に就く難易度のことを言っている。日本では、簡単に就くことができる職業はほとんどが作業の難易度は低い。だが、難易度が低ければ低いほど、その場所で生き残るのは難しくなる。

夜の仕事もそうだろ。生命保険の営業のおばちゃんなんて、二年もすれば辞めてしまう。難易度の低い仕事に就いているのに、ああでもないこうでもない理屈を並べるから消えるのは保険屋も風俗嬢もホストも同じ。アホなんだからアホなこと言ってモノを売ってくれば金稼げるだけの話だ。

 

難易度の低い職業で生き残り、結果を出し、成功するのは、基本的に能力が低くて、簡単な言葉で簡単なことを説明できる人だけ。

難易度の低い職業で、いくら能力が高くてもぶっとんだことを言っていたら成功なんかしない。

 

宅配牛乳の勧誘をして飛び込み訪問をしているのに、自宅では牛乳を飲用することのリスクを研究した学術論文を読んだり、マーケティングの本を読み漁ったり、話し方教室に通ったりしている人は、まあ・・・絶対に結果は出ないよ。努力は尊いけれども。

「おくさん、新鮮な牛乳を毎日飲めるのって快適っすよ」って笑顔で言ったり、「今なら一か月だけヨーグルトも付けますよ」とか言えるおっさんにはかなわない。おっさんはマーケティングなんか知りもしない。

 

あんなお願い営業なんかしたくない!時代遅れだ!とか言って、ホームページなんか作って待ち構えてもきっと一本も売れない。売れないから生活にも困って、そのうちやる気がなくなって辞めていく。

 

本質から遠く離れ、滑稽なほど論理破綻を起こしていたり、そんなもん誰が買うのバカでしょって思っていても、それが受け入れられているなら、それが正解だよ。こんな100円のすぐ壊れるようなもん買うバカいねえだろって思っても、バカ売れしてんだから仕方ない。バカだって言ってるやつよりもいい生活できてる。

 

論理的には「一生、賃貸で暮らすよりも戸建ての家を建てたほうが経済的に安全」だというのが正しかったとしても、

「ローンで一生縛られるなんて、なんて馬鹿ななんだ、一生賃貸が得だ」という感情論のほうが受け入れられやすい。

前者がストレスもかかり、専門家がアドバイスしなければ気づけないことだよね。でも後者はさほどの努力もなくイメージだけで判断でき、ネットでもそうやって言うひとが多いので受け入れられやすい。

その安易な大衆の思考を利用してモノを売る人が成功するんだよ。そこにあえて本質的で正しいことをぶつける必要はない。住宅ローンなんかリスクですよ、高い家賃でもアパートが安全ですよとか言ってしまえば商売は繁盛するわ。それが間違っていても知らない。責任なんかないわけで。

たとえ年を取って住宅ローンを組めなくなって気づいたとしても、そんなのはどうでもいいわけ。大衆というのは無駄な金を払うものなんだから、別にいいんだよ。安全かどうかよりも、自分の貧しいイメージに合致しているかどうかで安心するんだから。

 

いやそうじゃない、きちんとした本質的な買い物をしたいと思う人もいる。そういう人は2割くらいはいるかもしれない。でも、そこをターゲットにしたら2割のマーケットしかない。売り上げを立てるのは8割のマーケットだよね。

 

能力が高いなら、難易度の高い職業に就く努力をするのが一番。

そうじゃなくて、難易度の低い職業で一発大金稼いでみたいなら、本質なんか捨てたほうがいい。捨てきれなかったとしても、二枚舌は必要だよね。

 

住宅ローンは危ないから賃貸にしといたほうがいいぜ?でも、俺、家も売ってるから10年くらいして子ども増えて家が狭くなったら俺に言ってよ、安くするよ。

 

なんて、頭いい奴からは馬鹿にされそうなセリフを言えるやつが大金を稼ぐってことだよ。