日本が貧しくなっているって本当に本当なの?

みなさま、あけましておめでとうございます。

2018年のアキラブログはちょっとさぼり気味でした。2019年はもっと更新頻度を高くするのと、また新しい試みを繰り返していこうと思っています。あまり宣伝する気もなくマニアックにブログをやっているんですが、2007年以来、読んでいただいている人数が一番多くなりました。

アキラブログがもともとはエロブログだった事情で、伝統的に購読数は少ないです。みなさんブックマークして夜眠る前にベッドの中で読む習慣があるようでして。友達にも絶対教えない。そんな楽しみ方をしていただくことを前提に、もっと世界観を表現していこうと思ってます。

生きているのが辛かったり、いまどん底でもがいていたり、それでも人生悪くねえよなって思えるような言葉を発信していくのは変わりません。

2019年もどうぞよろしく!

 

さて、今日の話題は、「日本は貧しくなっているって本当なの?」です。

 

ネットやマスコミでは、「日本は貧しい」という論調が最近目立つが、実際はどうだろうね。バブル再末期に10代を東京の大繁華街で過ごした俺から見ても、ほんとそれ?って思う。

正直言って、その論調を信じるわけにはいかないなと感じてる。誤解してほしくないが、今の日本が豊かだと言ってるわけじゃない。あの地価がバカみたいに高かった時代から現代まで、貧しい人は貧しいまま変わらないってことだよ。

 

2019年の今、日本が貧しくなったと言ってる人で、その具体的な変化を数字として実感している人は一部の職種の人だと思う。金利が8%でも、金利が0.01%でも、変わらず貯金なんか一円もない家庭はないんだよな。むしろ、借金の金利が下がって今の方が少し楽になっている世帯だっている。むしろそっちの方が多いと思う。中間~下の層の労働者は借金を抱えているんだから、低金利の恩恵を受けているよ。住宅ローンがそうだね。

 

日本が貧しくなったっていうのは、多くの人にとっては認知のバイアスに過ぎないんじゃないのかなって俺は思っている。

ブラック企業とか、労働時間の問題だとか、今に始まったわけじゃない。1994年だって奴隷労働の現実はあったよ。今よりももっと悲惨な部分もあった。職場のいじめも、サービス残業も、過労死も、自殺も、あった。ないなんて言わせない。

底辺の労働者は昔も今も変わらないよ。

 

1991年のこと。俺はまだ19歳になったばかりで、仲良くなった女の子がいた。風俗嬢になったばかりだったけれど、数か月前まで関東のはずれにある自動車部品のハーネス工場で働いていたと言った。その子に聞いて、俺は「ハーネス」という部品がこの世にあるんだと知った。

その会社は給料が毎月遅れていた。25日の給料日のはずが、良くて月初に払われる。売掛金の回収があって初めて給料が払える状態だったんだろうか。人件費を銀行から借りていたのかもしれない。でもそんな状態は仕事が減ってしまえばすぐに行き詰まる。最後は社長が従業員を集めて、給料が払えないと言って降参し、全員にお菓子のマドレーヌを渡して謝った。まだ不渡りを出していなかったが、働く人がいなくなり事実上、破綻した。

 

これ、1991年の話だよ。2019年の話じゃないよ。

その子は毎月27日のクレジットカードの支払いができなくなり、キャッシングに手を出していた。案の定、自分の支払いも連鎖的に影響を受ける。次第に借金は膨らでいった。今とは比べ物にならない当時の過激な取り立てに耐えかねて家から逃げ、風俗までやってきたというわけ。今ほど風俗がカジュアルな時代じゃない。

俺は青森の生まれで、貧しい生活をよく知っていたはずだったけど、それでもこれが社会人ってもんなんだなと思ったのを覚えている。貧しいなあ、と思った。これが労働者かと思った。

 

もちろん、当時の俺がいた街には、どこからか泡銭を稼いで派手に使うおっさん達とその愛人たちがいた。訳のわからない横文字の職業があふれ、実態のない「自称投資家」「自称資産家」がうろちょろし、気持ち悪い色の眼鏡や悪趣味な色のパンツを履く男が金を見せびらかしていた。もちろん一部の金持ちと、それに憧れて借金してBMWを買って稼いでいるふりをしたい奴らがいるという構図だろう。マネーゲームマルチ商法ネットワークビジネス)、投資、そんな言葉が飛び交っていた。金に働かせないで自分が働いているやつは馬鹿、という言葉をよく聞いた気がする。セミナーと称する勧誘集会もたくさんあった。

今もなんか似たような光景を見る。

 

本当に今の日本が貧しくなったとは思えない。具体的な統計の数字は知らないが、今も昔も貧しい人が多いのが現実だと思う。

確かに日本の社会保障制度に限界が見えてきたけれど、将来が暗いだけで現時点ではさほどの変化はない。支払う社会保険料が多少増えているくらい。消費税が10%になろうとしているくらい。あとは、昔はなかった支払いが増えていること。通信料なんかがそうだね。だからといって、貧しくなったと言えるほどじゃないよ。

安くなったものもある。借金の金利もそうだし、生命保険は激安のものもあるし、低価格の食品だって売ってる。それは貧乏になっているんじゃなくて、貧しい人向けのサービスが充実しただけのこと。

 

もちろん非正規労働者は増えているけど、みんなが非正規なわけじゃない。人口減の未来は見えているけど、そんなの分かっていることで。普通に高校か大学を卒業して就職をして、まあ糞会社に就職してしまうこともあるので転職は何度かするとして、それで極端に将来が真っ暗なんてことはない。豊かにはならないけど、平均から平均以下の暮らしはできるよ。

 

基本的に、日本という社会はものすごく豊かになるような社会構造をしているわけじゃないと思う。成果主義なんて田舎の中小企業には関係がない。格差を作らないというか、格差が生まれないほどみんな一様に低所得だと思う。

一部の優秀な人間は死ぬ思いで努力して専門職に就いたり、大手企業に勤めるだろう。でも圧倒的多数の日本人はサラリーマンになるしかない。大卒だからといって、平凡な大学なんかでは何の優位性もなく、能力の違いもない。一様にサラリーマンになるだけだ。構造上、日本のサラリーマンは豊かにはならない。今に始まったことじゃなく、自分たちの父親の世代だってそうだ。女性が働きにくい環境だったこともあって、シングルインカムでよく頑張っていたと思う。

でも、サラリーマンになれば仕事に失敗しても月末の給料はもらえる。夢はないけど餓死はしない。給料が遅れたり倒産することもあるけど、だからといって全員が路頭に迷うわけでもない。

 

なのに、「日本は危ない」「日本は貧しくなっている」「会社員のままでは万が一の時に不安」「優秀な人間は海外へ出ていく」「収入のスペアタイヤを持ちましょう」「過去の成功モデルは通用しなくなる」「AIに仕事を奪われる」

そんなネットワークビジネスの勧誘集会じゃあるまいし、だれがそんな煽り方をしているんだろう。

もちろんそんな考え方もあるだろうけど、20年前も同じことを言っている人間がいた。

 

圧倒的多数の会社員は、変なことを考えずきちんと会社で職業を真っ当し、多くはないけど固定の給料をもらった方が安全なのは間違いない。同じように働いてくれる奥さんがいたら二馬力だろ。ガチで働かなくても年収200万円程度の契約社員でも十分だ。

 

俺は20代の初めに起業したが、今の若い子に起業することは絶対勧めない。今でこそ俺は会社員ではもらえなかったはずの高い収入を得ているが、俺はたまたま運が良かっただけだ。会社員ではありえなかった仲間達がいて、できなかった経験ができ、行けなかった場所にも行けたけれど、それでも起業が華やかだとは思わない。

多くは会社員をやるより貧乏になる。俺も実際ホームレスもした。無くさなくてもいい信頼を無くした。多くは下手したら自己破産をするし、そうなると日本では再チャレンジはできない。会社員にも戻れなくなる。俺はお金の後ろ盾がない人間の起業は大反対だよ。

 

つまんない話をするなと言われるかもしれないけど、根拠が薄い不安を煽ってくるのはネットワークビジネスの勧誘か、投資商品の勧誘か、あるはその両方だと思ってる。

日本は貧乏になっていくんじゃなく、元から貧乏なんだって分かったほうがいい。

 

普通に働いて、貯金して、たまに家族で旅行に行くくらいの平凡な会社員の生活って、無価値じゃないよ。

下手に煽られて自分の子供の保育料さえ滞納するような起業家になったら人生詰むよ。

 

意識高い系の皆さんの方が、今、しなくていい貧乏の入り口に立っている気がしてならない。